サーモンの不定期日報

気ままに、思うままに

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明暗

どうも。突然「月がきれい」にはまったサーモンです。

 

今回は「月がきれい」を語る記事です。お盆に見てから約1ヶ月。気づけば円盤を手に入れる程急激にはまって延々と気になるシーンを見返しています。そしてオーディオコメンタリーを聞いて驚きもたくさん。そしてものすごいタイミングで5周年記念の一挙上映&トークイベントが開催され、そちらでも気づくことが。そんなこんなで気づいたこと、感じたことを書き留める意味も込めて記事を書きたいと思います。

 

さてこの作品、前回の記事でも書いたように、とにかくリアルなんです。背景のリアルさは言うまでもなく、ほかのところも。息遣いや会話がとにかくリアルだな…と思っていたら、まさかのプレスコ?!しかも声優さんに演技っぽくならず自然になることを徹底していたとのこと。そりゃリアルなもどかしい間になるわけだ。そしてポイントは「中学生」であること。中学生だからこそ、人間味溢れる感情の揺れ動きを丁寧に見られる。トークイベントでは「動物的」「人間的」というワードで表現なさっていましたが、この「人間的」な「中学生」の恋というのがこの作品に惹かれる大きな要因になったのでしょう。そしてリアルで「人間的」な「中学生」を描くことで、多くの視聴者が共感できるというのも作品の魅力なのではないでしょうか。現に自分も色々と中学時代や今までのアレコレを思い出して悶絶しながら見ておりました。

 

さて、作品の感想に入る前にトークイベントの感想です。幸いイベントの存在に早く気づけ、販売開始と共にサイトに行ったので最前ど真ん中の席を取る事ができまして。上映会中は前の方を気にすることなく無限にニヤニヤできました。トークパートは目の前に柿原さんが。すぐ隣に南さん、逆サイドに岸監督、小原さん。随分と近くてびっくりしちゃいました。

肝心の話の中身ですが、インタビューやオーコメでお話されていた内容などをより深くといった感じでした。改めてご本人が目の前にいらっしゃる状況でお話を聞くと、あぁこの方たちがああやってこうやって作り上げてきたのか…という実感が湧きましたね。印象に残ったのが、やっぱり放送からこれだけ経っても、制作陣の作品愛が変わらないんだなということ。5年前の事って割とすぐ忘れてしまいがちですが、会議をしたお店の名前まで覚えているくらい鮮明に覚えているなんて、作品への思い入れが強いんだなと感じました。

改めて感じたのが、この作品に対する感謝の気持ちでした。まだ出会って間もないですが、これほどまでに自分にとって衝撃的で心に残る作品を作り上げてくださったこと、こんなにも大きな愛を込めて世に出してくださったこと、そんな気持ちが大きくなったイベントでした。南さんはそんなに見返す作品じゃないとご謙遜なさっていましたが、いやいや、何をおっしゃい、まだ1ヶ月なのに5周目入ってまっせ!!それほど自分に刺さる作品でした。誰も見ないであろう言葉で伝えるのもおかしな感じではありますが、制作に携わって皆様、本当にありがとうございました。これからもこの作品を大切にしていきたいです。そして恩返しになるようなことができればなって。

 

さて、では各話感想に入ります。

 

第一話「春と修羅

春の不安とワクワクを感じる劇伴をバックに映る春の川越。ありふれる日常の景色を最初に出てくることで、世界にぐっと引き込まれます。そして初めて茜の目に小太郎が映る瞬間…。なんの接点もなかった男女二人が初めて邂逅する瞬間、素敵ですね。

運動部なんだけどもおとなしい茜が居場所をさまよい、結局なんとなく1軍に巻き込まれるところがなかなかにリアル。描写からしてかなり友人のいない新クラスに緊張している様子。

ファミレスはなかなかひえ~となるシーンでしたwこれ、確かに中学時代にこんなのあったら恥ずかしくてたまったもんじゃない…。この年頃の気持ちがすごく反映されてる…。茜の姉、この時にこたの顔インプットしててスゲーと思った(ドラマCD)。

そして用具係。「13.70」冒頭にも登場する、二人の物語のスタートラインとなるイベント。これをきっかけにLINEを交換して…すべてが始まる。あ~良い…。個人的に刺さったのが手書きのLINE ID。なんか昔の記憶がよみがえってウッとなったけども…。些細な描きのこういうのって、すごくうれしかったなって。。。ところで、このこたと茜がLINEでやりとりをはじめるキッカケになったのは実は千夏だったんですよね。グループ作ることを進めたのは千夏…お前だったな…。今後、何かと千夏がトリガになることが多くて、それがなんとも切ないような…。

電気のひもボクシング、オーコメでも語られたけど、これは男子がだれしも通る道なんですね。僕は布団殴る派だった気がする。

 

 

第二話「一握の砂」

かなり重要なポイントが多く詰まった回だと思います。流れ的には、茜の周りの人がとことん茜に対して的外れなことをしていき、小太郎の素直な優しさがストレートに茜に突き刺さる。女子はなんだかんだ庇ってる風を装いバカにし、千夏と葵も比良を使ってなんとかしようとし、その比良も若干的はずれなことを言いしょんぼりさせる。あの回で茜を笑顔にさせたのはこただけだった…。好きな子の困り事に対して真剣に向き合って、相手の気持ちに寄り添ったことを緊張しながらも伝えられるこた、素敵だと思います。普通の中学生男子が「そのままで良いと思う」って女の子に言えますか?!でも、自己嫌悪する茜に対してちゃんと伝える、心優しいこたの芯の性格が垣間見えるシーンだった。これだから今後この2人は一緒に居られるんだろうな…。

その後に緊張しながら感謝をLINEで伝える茜が良かったですね。茜がいつからこたのことを好きになっていた問題はかなり難しいのですが、見方によってはこのLINEのシーンで自覚はしてないけど好きの気持ちは芽生えてるのではないかなって思いました。モジモジしながら、べにっぽを握りながらもこたにLINEする。なんともまあ微笑ましい初々しい…。もう好きじゃん!!!!昔センターに問い合わせを連打してた記憶が蘇ります…(突然の死)

 

 

第三話「月に吠える」

言わずもがな、大きな転換点となるお話。

まあそれはさておき、まずは前半部分。新人賞に落ち、凹んで、それを茜に吐露するこた。落ち込んだ時どうしてるかという質問に「そのままで良いと思う」とこたの言葉を返す茜。やはり、この言葉は茜にとって大きな力になったんでしょうね。まさに「まるで月明かり」のような言葉に。

その後千夏がこたと仲良くなったと聞いてポカンとする茜。ここでは自覚してなさげですが、ちょっとモヤッとしているのがかわいらしいですね。そして相変わらずの比良と付き合え圧に戸惑っているご様子。見ているとまーじで比良脈ナシすぎてかわいそうになってくらレベルだなって……。

こたはこたで慌てている感じ。好きな子が取られると思うと焦ってしまうのでしょう。「好きな人いる?」という定番ワードを書いては消す。定番中の定番すぎてむず痒い。…てかこの質問、聞かれたとしてどう反応すりゃええんじゃい、とツッコミたくなるなぁ…。大昔恐竜がいた頃に自分も悩んだ記憶があったりなかったり。

さて、いよいよ大会当日のシーン。ここからはかなり明暗を分けた描写が詰まっていて…。まずは比良選手。いや〜あと一歩の勇気が出し切れませんでしたね…。まあそもそもそういった雰囲気でなかったのも敗因のひとつではありますが…。ここで少しでもなにかあれば、きっとなにか変わっていたのかもしれません。もう1人、西尾選手。友達でもある茜を良きライバルとして、それに追いつこうと努力している描写がありましたが、それでも一歩及ばず…という。これが今後にも響いてくるのが、ストーリーとしては良いなって思いました。

一方でこた。完璧な手水作法をこなし、500円という大金をお賽銭にしてお祈りをする。こたの本気度が伝わるシーンでした。500円て…かなり好きじゃないと突っ込めないよ……。で、茜選手。無事大会を終わらせ、いち早く連絡したい相手はこた。好きじゃん。しかし周りに隠れてコソコソやろうとした結果バッテリー切れ。いち早く結果を知りたいこたにとってそれは拷問やぞ!!

そしてクライマックス。わざわざ神社まで行くって…好きじゃん……。「帰り、神社いるかなって……会えたし」のセリフの破壊力。いやもう好きじゃん。「なんか…変なの」っていうセリフは、自分の気持ちに自覚していない茜の鈍感さを表してるとも考えられますね。さて、お隣では小説が好きで、作品中の文章をすぐ思い出せるこたが「I love you」を「月がきれい」と訳したとされる人物を咄嗟に浮かばないほど緊張している。「つき」とだけ口走ったのは、「月がきれいですね」と言おうとしたのかはたまた…。とにかく、月を見上げて「きれい」と微笑む茜にぶん殴られてリミッターが外れたこたは、無事告白をするのでした。「つき…あって……」なのが良いね…。ベタなセリフからはちょっと外れてる感じがたまらん。一度言ってしまえば先程の緊張が嘘のよう。キリッとした表情に戻るこた。ところがそんなこと言われたのが初めてでどうしてよいのかわからずあわあわしている茜。一体……どうなるのか?!

 

 

第四話「通り雨」

返事待ち状態で迎える修学旅行。気まずい……。

夜の定番恋バナタイム。気になる人が居るという茜。告白されてから自覚はちょっとしたものの、自分の気持ちに整理がついてないって感じでしょうね…。そんな時にとんでくるこたからのLINE。試合の日から会話が止まってるのが…痛い……(にしてもよくこたLINE出来たな)。

さて、なんとか約束をギリギリで送って迎えた2日目。周りに内緒でコソコソしているだけに、周りにはばかられる2人。それでもなんとかして約束の場所に向かう茜はやっぱりこたのことをちゃんと思っているんだろうな…。心咲、ナイス。こたは…スマホ取られた結果まさかの千夏に茜との連絡を仲介してもうというかなり大胆な作戦に…。この精神力、なかなか。まあその結果おこになってしまうわけですが…。

「付き合ってないし、返事もしてないし、来ないかもしれないし」この言葉はせっかく好きかも?と思った相手が自分が返事をしなかったことによって離れていくかもしれないという恐怖心…なのか…?自分の中に溢れるたくさんの気持ちを整理しきれずにモヤモヤしてしまうのがいかにも中学生という感じですね。

本能寺のシーン。おこな茜とずぶ濡れになりながらも駆けつけるこた。傘に入れてあげないのがポイント。茜は自分の気持ちにやはり折り合いがつかないみたいですね。「なんで千夏の携帯?」とあからさまに妬いてるのにもかかわらず「わかんない!」となるのはやはり鈍感だからだろうかはたまた照れ隠し…。とにかく最後には自分の本心を引き出し、無事返事を伝え、空には光が差してきて……。良い!!!!か細い「うん……」がたまらん!!!!電球の紐がなかったのでその場で阿波踊りしてしまいました。

 

 

と、ここまで1-4話の感想などでした。ここで切ったのは、個人的にこの作品は3分割できるなーと思ったので。この4話分は勝手に「芽生えと自覚編」的な立ち位置と捉えています。出会いに始まり、恋心の芽生えとそれに気付くまで…。あぁ…若いって良いな…。自分もこんな経験をいやなんでもない。というわけで長くなるのでここまでにします。次回は5-8話の「??編(考え中)」をお送りします。そうそう、川越にも既に足を運んでいるので、いつか訪問記なんかも書けたらなと。

それでは。